「企業セミナー(サンゲツ) Q&A」報告

 

Q.クロスの種類がずいぶん多くなり、環境に配慮した物も増えて良いことだと思いますが

・ セラミック加工は ・・・施工性が悪い
・ オレフィンタイプは・・・薄くて下地が云々
・ 珪藻土クロスは  ・・・カッターの刃がすぐ切れなくなる

などなど、業者さんからの意見を耳にします。
そうなると沢山ある中で提案できるのは、限られたクロスということになりますが、それではクロスの見本帳を前にしたお施主様が納得しかねます。その点いかがでしょう?

A.
・セラミック加工は「施工性が悪い」     
RE8294~硬いので力を入れてカットするので下地まで切ってしまい、目隙きの原因となる。→下敷きテープに て対応。

・オレフィンタイプは「薄くて下地が云々」     
オレフィン樹脂はマットで復元力がビニルに比べて弱いので、施工前のたたみジワで、つぶれた部分やローラーを強くかけすぎたジョイント部分、下地が平らでない部分はツヤが出て非常に目立ちやすいという特徴を持っています。
  ○ SG 6453、6465
  × SG 6425、6429、6447

・ 珪藻土クロスは「カッターの刃がすぐ切れなくなる」 
セラミック同様、硬いのでしょうがない。
下敷きテープを入れるかマメにカッターの刃を変える必要がある。
  SG 5673

・ エコクロスを利用したいと思っても、職人さんから施工性が悪いとの理由で嫌がられます。
パピウォールは発売当初の縮みはかなり解消されたことと、職人さんのレベル向上によりそれ程仕上がりは普通のビニルクロスと変わらないレベルまで向上してきております。ただ、材料の特性上、渇きが早く糊のつけ置きが出来ない、オレフィンはツっとして下地を拾いやすい、ビニルと違って汚れがしみこみやすいので施工中の水を常に綺麗にしておくなど手間がかかるというのは事実です。したがって施工性が悪いというより手間がかかると言う意味で皆様のご協力で柄決めや見積もりの際、少しでも施工単価が上がるような予算組みをしていただきたいというのが現場からの要望であります。

Q.
色々なクロスの見本帳はありますが、エコクロスだけを集めて見本帳を出す予定はありますか?


現状はエコクロスの中で単冊は「パピウォール」のみの展開となっております。
しかしながら、今後、健康・自然志向が高まっていく中、同様の商品の点数が増えていって際には新たな単冊見本の要望にお応え出来る様検討させて頂きます。

以前パピウォールには「色むらが出来てしまう。」という欠点がありましたが、ニューパピウォールでは改良されましたか?

A.
汚れが付きにくく拭き取りやすくなった点やローラー掛けなどのよるシボ潰れがおきにくくなった点が改良となっておりますので、クレームは減少しております。ただ、明らかに商品的な色むらに関しましては、迅速に対応いたしますので、営業に申し付け下さい。

Q.内装材には自然素材を使いたいけれど、価格的に難しいところがあります。その点いかがでしょう?

A. 
3年ぶりに改訂となりました新総合壁装材の見本帳ですが、この間に販売価格も下落し、それに伴い当社の仕入れ値も下落しております。そんな中、昨今の自然素材ブームのお応えすべくギリギリの線での原価交渉をした上での上代設定になっております。
その点を十分ご理解頂きたく存じます。

Q.クロス自体が薄いと下地がはっきり出てしまいクレームの原因になることがありましたが何か良い方法はありますか?

A.
クロス職人もパテ処理によりしっかり下地調整を行いますが、それ以外にも発泡系の肉厚のあるクロスに選び直してもらうか、大工さんの下地の精度を高めてもらうなど各段階での協力も大切かと存じます。

Q.下地が目立つ事と、クロスの厚みとの因果関係は?

A.
柄物は逃げが効くという意味で無地と比べジョイントが目立ちにくい。また、無地でもツルっとしたものや薄いものと比べ発泡系のものは当然目立ちにくい。

Q.西日でジョイントの目立つクロスの対応の仕方は?

A.
尺角見本のようになるべく発泡系の縦方向に柄があるものを選ぶ。横柄はジョイントが目立ちやすい。
  ○ SG 5031、5057、5148、5164、5166
  × SG 5007、5014、5087

Q.壁のコーナー部分は、どうしても人や物が当たったり擦ったりしてしまい、そこから剥がれてしまうことが多いのですが、何か良い方法はありますか?

A.
新見本帳でも点数がアップしております表面強化タイプのクロスを使われることをお勧めします。

Q.マナスイオン壁紙・ホルムアルデヒド消去壁紙・蓄光壁紙などの効果持続期間は?


マイナスイオン壁紙→壁紙の表面に天然鉱物を配合しており、この鉱物から発生する電離放射線が空気中の水分子を電離させ、マイナスイオンを発生させています。基本的に効果は持続します。

          
・ ホルムアルデヒド消去壁紙→化学反応でホルムアルデヒドを無害な物質に変えるので、吸着剤と違い、再放出の危険がありません。消去量は90mg/㎡で化学反応型ですので、一定量を超えると消去しなくなります。目安は3~6ヶ月とお考え下さい。新築、リフォーム直後のホルムアルデヒド低減に効果があります。

・ 蓄光壁紙→通常照明の光を蓄えて(3~5分で飽和状態)消灯した場合は、約20分間柔わらかな光を発します。耐用年数は5年を目安として下さい。
ブラックライトを使用した場合は、半永久的と考えて頂いて良いかと思います。
ただ、長年使っておりますと表面に埃やタバコのヤニ等が付着し、その精度が落ちることは十分考えられます。

Q.7月に改正される建築基準法のシックハウス対策について。

A.
現段階で7月に改正の建築基準法の内容が把握されておりませんので、コメントを差し控えさせて頂きます。

Q.お施主様の中には、クロスは一生物と考えてみえる方がいらっしゃいますが、その点いかがでしょう?

A.
代表的なものとして綿花を素材にした当社の「パピウォール」、本物素材の中の麻・シルク・珪藻土や他社さんでは東リの「ケナフ」など一生物というよりは、自然界のものをふんだんに取り入れた内装材を作ろうという企業が増えてきているのが現状であります。